From:神田侑輝
あなたは、キャバ嬢を説得する自信がありますか?
口説くのではなく、説得です。
僕は、昨日、キャバ嬢を説得しなければいけない状況になりました。結果は成功。
今日は、その説得した内容が、あなたにも参考になるのではないかなと思ったので、その話をしたいと思います。
昨日の営業中のことです。
22時30分ぐらいだと思います。超VIPの顧客様が7名様でご来店されました。いつも、そのお客様がご来店されるのが8時なので、完全に油断していました。
キャバクラのスタッフ側からの目線で話すので、イメージしにくい部分もあると思います。だから、話す前に、少しキャバクラのルールについて話します。
キャバクラは基本1時間の中で、1人につき、3人の女の子が接客します。1人の女の子が接客する時間はだいたい20分ぐらい。その20分で気に入った子がいたら、指名という流れになります。そして、僕が働いているキャバクラでは、いろんな制約があります。
・一度接客した女の子は、その席にはつけることができない
・お客様1人にしてはいけない(女の子が常に横にいている時間にすること)・
1時間で必ず3人女の子が接客するようにする。
この3つが基本のルールです。
そして、もう一つルールがあり、一度指名したことのある女の子は、その席につけない、です。
そのルールの中で、僕の働いているキャバクラはお客様にサービスを感じてもらっています。
特に、そのルールが縛られる時というのが、超VIP様です。お客様自体も、そのルールを知っています。だから、そのルールに反していると、すぐにわかるのです。そして、お客様は僕たちの状況なんて、知ったこっちゃない訳ですから。容赦無く、反撃してきます。当然ですが。
そして、キャバクラには、指名係というポジションがあります。そのポジションの人が、お客様のタイプを見極め、女の子を席につけたり、女の子を変えたりしていきます。
僕は、その超VIP専用の指名係です。
だから、昨日も指名係のポジションに入ったのですが、、、
最悪な状況
7名様の団体様なので、1時間で1人に対して、女の子が3人つく訳ですから、単純に21人の女の子が必要になります。
しかし、幸いにも、4人のお客様が指名の女の子がいたので、フリーのお客様は3人です。だから、9人の女の子が必要になります。
しかし、女の子がいないんです。
指名もらったことがある女の子、そして、超ランクの高いプロのキャバ嬢、あと、数人の女の子。
最悪な状況でした。
でも、やらなければいけません。いろんな人の協力を得て、1時間はやり遂げました。
そして、30分の延長を頂きましたが、その30分が地獄のようにしんどかったです。
指名のある女の子が2人、違う席で指名が入るという状況になりました。
違う席に指名が入ると、その女の子は、違う席に移動します。違う席に移動するということは、お客様が1人になる時間があるということです。だから、その指名の女の子の代わりに、違う女の子をつけなくてはいけません。
そこでルールの発動です。一度接客した女の子はその席にはつけることができないです。
だから、新たに2人の女の子が必要になります。そして、30分の延長をもらった訳ですから、フリーのお客様の女の子も変えないといけないので、最低4人は女の子が必要になるのです。この時点で、僕は手が詰まりました。ルールに従うと、何もできない状況になったのです。
だから、僕はルールを破ることを決断しました。まずは、お客様が1人になる時間を少し作りました。
そして、その間にしたのが、超ランクの高いキャバ嬢の説得です。
キャバ嬢への説得術
ランクの高いキャバ嬢は、プライドが高く、ワガママです。そして、頭が良い。だから、説得するのが、非常に困難です。
ランクの高いキャバ嬢とは、どういうキャバ嬢か?
ルックス、スタイルは完全にモデルです。インスタなら、フォロワー数1万以上の女の子クラスだと思って下さい。
そんなランクの高いキャバ嬢の中から、1人だけ可能性があるキャバ嬢に説得をすることにしました。
そのキャバ嬢は、前から超VIPの席につくことを嫌がっていました。だから、僕も今まで席につけることはしなかったのですが、今回は状況が違います。
その子が席に着かなかったら、本当に何もできないのです。
僕の目的は、そのランクの高いキャバ嬢を席につけること。
しかし、無理矢理では、そのキャバ嬢は絶対についてくれません。そのキャバ嬢の機嫌を損なわないように、なおかつ、そのキャバ嬢との関係も悪くならないように、そのキャバ嬢がお店に対して、僕に対して、不満を抱かないように説得しなければいけません。
そして、その注意点を気をつけながら、僕の目的を達成しなければ、超VIPへのサービスが終了します。
失敗は許されないのです。
説得の開始
僕は、まず相手のハードルを上げました。
「気分が乗らんし、嫌なことかもしらんことやねんけど、お願い一させてもらってもいい?」
すると、キャバ嬢は、
「何、何?」と不安をあおり立てます。
そして、上げたハードルを下げるのです。
「気分が乗らんし、何回もついたことあると思うねんけど、あそこの席について欲しいんやけど、大丈夫?」
キャバ嬢は、即答で、
「イヤや!!」
僕は、引き下がりません。
「やっぱり、そうやんな。ただ、お願いできるのが、〇〇ちゃんしかいないねんな。他の子は、前指名もらったことある子、今席についてない子は、今日一回席についた子、あとは席についてない子は、他の席で指名もらってるからつけたくてもつけられへん状況やねん。だから、席についてくれたら、すごく助かるねんな〜、」
キャバ嬢はめちゃくちゃイヤそうな顔で、無言。
それでも、僕の反撃は続きます。
「一応、30分延長もらって、あの人これで帰ると思うねんな。そのまま、延長確認行くねんけど、長くなりそうやったら、他の席帰って、つけれる女の子おったら代わってもらうようにするし、できるだけあの席長くならんように、〇〇ちゃんを最後につけて、すぐ延長聞きに行くようにするよ。」
キャバ嬢は、
「イヤや、、、」
それでも、僕は反撃を続けます。
「今からついてもらう人は、優しいしお酒もあおってこないし、すごく良い人やで。7人の中でも一番優しくて、話しやすいで。だから、嫌な気持ちも、もちろんあるから、その気持ちをできるだけ軽くしたいから、あの人についてもらうようにしてんけどな。」
そこで、キャバ嬢は、少し心が揺らいできた表情になったので、僕の最後の一押し。
「席についてくれたら、ほんまに助かるねんな。お願いしてもいい」
渋々でしたが、説得完了です。
しかし、僕の目的は達成されました。失敗の許されない状況の中で、プライドの高い、ワガママなランクの高いキャバ嬢を説得したのです。
しかも、渋々のオッケーでしたが、その席から抜けてきた時、機嫌が悪くもなく、普通に戻っていました。
そのランクの高いキャバ嬢も不満は抱いていないと思います。
このように、キャバ嬢の説得が終わった訳ですが、説得が終わって自分なりに、なぜ、説得に応じてくれたのか、分析しました。
説得の法則
説得の法則には、3つのステップがあります。
まず、一つ目。
僕がキャバ嬢を説得する時に、気をつけていることは、最初の一言目。
この一言目が重要で、相手のハードルをあえてあげるようにしています。
相手のハードルを上げ、そのハードルを上げてから、そこまでのお願いをするようにするのです。
それをすることで、相手は「それぐらいだったら、いいよ」となりやすいからです。
そして、そのハードルを上げても、今回みたいにすんなりいかない時もあります。それは、僕もわかっています。
だから、次の一手、その次を用意しておくのです。
そして、二つ目と三つ目が、そのキャバ嬢の不満、不安、嫌なことを相手が口に出す前に取り除くこと。そして、相手のメリットを提示すること。
今回の状況だったら、そのキャバ嬢が思っていることは、
・なぜ、私?他の子は
・席に着く時間が長くなるんじゃないかな
・いっぱい飲まされたらどうしよ
などです。その不満や、嫌なことを、先にこちらから取り除くのです。それが、できたら相手に対してのメリットを提案します。
・あの人は、すごく優しくて、話しやすい
今回は、これでした。時間などの兼ね合いで、今回は、正直メリットは、これだけでした。本当は、もっとメリットを提示しなければいけませんが、これ以外に見出すことはできませんでした。
このように、説得していくと、相手は説得に応じてくれる可能性が非常に高くなります。
そして、ポイントは、不安なこと、嫌なことを取り除くこと、そして、メリットを伝えることを繰り返すこと。先ほどの内容だと、繰り返していませんが、実際の会話では、何度か繰り返しました。
嫌なことを取り除き、メリットを伝える。嫌なことを取り除き、メリットを伝える、、、
といった流れです。
そうすることで、相手は気づいていませんが、混乱してくる訳です。
混乱してきたら、「イエス」を引き出せる可能性が高くなります。
説得の法則をまとめると、
①最初の一言で、相手のハードルをあげる
②嫌なこと不安なことを取り除く
③メリットを伝える
こうなります。この三つをのステップを意識してみてもらえば良いかなと思います。
また、この説得には、この3つのステップ以外にも重要な要素が2つあります。
それは、信頼性と相手に考える時間を与えすぎないことです。
まず、説得だけでなく、物を買う時など、その人の信頼性が非常に重要になります。
何かに疑いがある人と付き合うことは、できませんよね?
洋服屋さんで店員に不信感があったら、洋服を買いませんよね?
人は、何か人との関わり合いの中で、信頼性を重視する生き物です。
だから、このランクの高いキャバ嬢との説得の条件として、僕への信頼性があったのも、成功した一つの要因になります。
また、考える時間を与えすぎないようにすること。
これは、考えすぎてしまうと、相手は嫌なこと、不満なことばかりに目を向けてしまいます。ポジティブな方向には絶対に考えてくれません。だから、考える時間を与えてしまうと、相手は、ネガティブな方向に、冷静になり、求めている答えを引き出せない可能性が出てきます。
この2つのポイントは、説得において、3つのステップと合わせ、大切な2つのポイントになります。
ランクの高いキャバ嬢が、説得をするのが、なぜ、難しいのか?
自分の利益が最優先だからです。そして、自分の勝ちを求めているからです。
損をしたくないですし、負けたくないのです。
プライドが高いキャバ嬢ほど、自分を守りたい欲求が強い傾向にあります。
人は誰でもそうだと思います。
しかし、キャバクラの業界は、容姿が良く、スタイルが良ければ、かなりの待遇を受けることができます。
収入だけではありません。スタッフから怒られることもありませんし、お客様からも冷たくされることもありません。
関わる全ての人が、大切に扱ってくれます。
だからこそ、負けることで自分が傷つくこと、損をしたときの気持ちへの防御力が非常に低いため、普通の人よりも自分を守りたい欲求が強い傾向になってしまうのです。
その心理を理解し、その心理に対して、適切なアプローチをかけることができれば、説得はもちろん、相手からの好意を得ることもできます。
今回は、説得というテーマでお伝えしましたが、この説得の方法を女性との会話で一度試してみてはいかがでしょうか?
活用次第では、相手から良い反応を取れると思います。
P.S:このような説得術も、頭の中で想像するだけでは、身になりません。頭で考えたことを、言語化して初めて身になります。声に出すことは、非常に大切な行動の一つです。是非、実践を!